2011年10月31日月曜日

滑空場

レッスンが行われる滑空場をご紹介します。
写真の緑の矢印が示している緑の地帯がそうです。
周りは畑なのですがグーグルが撮影したのがたぶん冬で
収穫が終わって耕してしまっているので灰色になっています。
滑空場では芝を育てていますので冬でも緑なわけです。

長さ約300メーターの滑走路の脇に台形の駐機スペースを取っているので
土地は変形の形をしています。トライクは約150メーター程度の滑走で
離陸します。

すぐ脇(写真では上)が荒川です。河川敷の部分が相当あるので
ここも緑が多い地帯になっているのがわかると思います。
対岸に熊谷市があります。交通が便利で航空局の許可がおりる
所はなかなか見つからないのでこの滑空場は貴重な場所です。

2011年10月29日土曜日

どうやって運ぶ?

さて突然ですがトライクはどうやって運ぶと思いますか?
二通りの方法がありまして、まず写真1のように台車に乗せて
牽引すること。もうひとつは写真2のようにバンタイプの
車に積んでしまうという方法です。



双方一長一短がありまして、

まず牽引の場合の欠点を挙げると、牽引免許がいる。
運転がたいへん。SAに入ったときトラックの
駐車場所にしか駐車できない。コンビニも入れない場所が多い。
駐車しておくと子供にいたずらされる。
雨が降ったとき機体が濡れるのであわてていろいろしないといけない。
高速代もフェリー代も非常に高い。

次にバンの欠点を言うと
両脇に出ている後方車輪を外さないと入らない。プロペラを外さないと
入らない。約200キロある機体を荷台に上げる工夫がいる。
なんてことが挙げられます。

しかし総合的に見ると台車牽引よりもバンに積んだ方が勝っているのは明らかです。
台車のアドバンテージは積むのが簡単ということと、
走っていて「おー飛行機だ、飛行機運んでる!」と
誰もが感心してくれるの2点ですが、運転しているとみんな寄ってくるので
非常にあぶないと感じることが多いらしく、これはむしろ欠点かもしれないです。
なおハング翼は折りたたんで棒状にすることができるので車の屋根に積むのが一般的です。

ところでつまりトライクはバンに積めてしまうわけです。
トライクと言えば望めば数100キロ先まで行って帰ってくる
こともでき(エキストラタンクを搭載する必要があります)操縦は難しくなりますが
強風にもそれなりに耐えることができる性能を持っています。
これほどの性能を持った飛行機でありながら
バンに積めてしまうというのは世界でトライクしかありません。
ばーっとバンで乗りつけ、すばやく組み立て大空に飛びたつ。
まさに007ばりのことがトライクやっていると簡単に実現するのです。

しかしこれ本当のことで、トライク乗りは非常に機動性があります。
わたしもこの夏、トライクを積んだバンで
フェリーを使い北海道に渡り、広大な十勝平野の空を楽しみ、トライクを乗せた
バンをのざらし駐車して一度東京に戻り仕事して再び北海道で飛行して
フェリーで帰ってきました。

余談ですが、以前から冗談で
東京都民全員非難せよ!なんて場合、トライクで避難できるぞ。離陸場所は新宿御苑か明治神宮あたりがねらいめ、などと言っていましたが、
3.11で福島原発の重大事故がおき、冗談ではなくなりました。

2011年10月28日金曜日

トライクくんとは

実は、私はピークワンの人間ではありませんで
ピークワンのレッスン生です。
ピークワンで使われるウルトラライトプレーンのことを
通称トライクと呼ぶのにちなんで「トライクくん」と名乗っています。

このブログは西新宿に貼ってありますポスターの
補足説明のために作ったものです。
(そのポスターを見てこのブログを見た方も多いと思います(?!))

西新宿のポスターとは
「トライク(ウルトラライトプレーン)をやりませんか?
やりたい人は私が見学に連れて行って
あげます」
という趣旨のものです。

トライク(ウルトラライトプレーン)は日本のきびしい航空法にしばられてのことも
あるのですが、やる人も多くはなく、ピークワンでも
レッスン生が順調に卒業して行ってしまうとレッスン生が
足りなくなってしまうという事態が生じ、今ちょうど
そんな時なのです。
ですからぜひいっしょにトライク(ウルトラライトプレーン)をやる仲間が欲しいなぁ、
そのためにちょっと努力してみよう!
というのがポスターとこのブログで、
わたしとしては完全にボランティアで宣伝活動をしています。

わたしはグライダーもやっていたのですが、それと比べても
トライク(ウルトラライトプレーン)は今、洗練されて、安全なスカイスポーツの域に達しています。
そして動力機による空飛びものとしては破格に安いのが大きな魅力です。
グライダーですと1回のフライトに6、7千円かかります。
陸上単発機(いわゆるセスナ)だと1時間あたり3,4万円かかるのでは
ないでしょうか?

それらに比べるとトライク(ウルトラライトプレーン)はとてもリーズナブルで、かつ整備士や航空管制の
手をわずらわせることもないので、自由に空に行って帰ってこれる
空は自分のものという感覚があります。これらのことが私がグライダーから
トライク(ウルトラライトプレーン)に乗り換えた大きな理由です。

メールなり携帯で連絡をいただければ、見学日程を相談させて
いただきますからお気軽にコンタクトしてきてください。
見学の結果やるやらないはまったく自由です。

ところでレッスン料35万円で飛べるようになるまでのセット料金というのは
まったく破格の値段設定なのです。これだけでとにかくたくさん飛べますから。
これに目をつけた、かなり年配の方がおられまして

「操縦できるようになるのは無理だろうから、1年遊覧飛行をさせろ」

とおっしゃいましてレッスン生になりました。
最初はカメラなど持って遊覧を楽しんでいたようですが
だんだん操縦練習するようになり、こないだ初ソロ(単独飛行)
をしてしまい機体まで購入してしまいました。

機体購入のことでちょっと説明しますが、35万円のレッスン料は
ほどんど儲けがなく、ピークワンではレッスン生が卒業後機体を
購入してくれることを期待しています。
もちろん機体の購入には強制も押し付けもありませんが
ウルトラライトプレーンでは航空法で、飛ぶ本人の許可(ライセンス)と
滑空場で飛ぶ許可、機体の登録と3つをセットで取らないと
飛べないので、それらのことをやってくれて、かつメンテナンスの
相談に親身にのってくれるというメリットのあるピークワンでの
機体購入を選ぶ卒業生は圧倒的に多いのは事実です。



2011年10月25日火曜日

レッスンで使われる機体

ピークワンで使われるウルトラライトプレーンは
トライクと呼ばれる型でハンググライダーの翼に
プロペラ付胴体が釣り下がったような構造になっています。

ピークワンはトライクのメーカーでもありまして、
レッスンで使われるのはピークワン製、ツインスター。
ウルトラライト専用に開発された水平対向2気筒4サイクルエンジンを
搭載した二人乗りです。レッスン生は前部座席、教官は後部座席に乗ります。

離陸速度、巡航速度、着陸速度ともに約時速65キロ。
滑走を始めて速度が65キロに達すると否応なくふわりと
浮き上がります。上昇性能はすばらしく、すぐに
安全高度に達することができ、上空ではハング翼の
性能のおかげで非常に安定します。極言すれば
手を離していても安定して飛んでいます。

着陸は、機体の速度、高度、進入角度、機体の傾き
などなどとやたらチェックポイントが多く、これらの
ことのチェックがオートマチックにできるように
訓練されなければできるものではないのですが
いずれそれができるようになります。

着陸で一番大切なことは機速を65キロより落とさないこと。
時速65キロあるから浮いていられるのであって
たとえ高さ1メーターから落下しても衝撃はかなりの
ものですから接地までは機速65キロを保って浮いていないと
いけません。1年かけてここらへんのことを体に染み付かせるのです。

写真でもわかるように操縦席では体むき出し、360度の眺望が
ありますから、多くの人がこれに乗ると「まるでナウシカのメーヴェだ!」
という感想を言います。

2011年10月24日月曜日

毎日曜日のレッスン

ピークワンのレッスンは毎日曜日に熊谷で行われています。
熊谷市近くの荒川の河川敷脇の畑地を借りて整備して
滑空場としています。

公共交通機関では行きづらい場所です。
高速で利用するインターは関越自動車道の東松山。
東松山から20分くらいで滑空場到着します。
最寄駅を挙げるとするなら、JR高崎線熊谷駅または行田駅です。

先ずピークワンでのレッスンについてお話しましょう。
レッスン代は35万円。これだけで単独飛行して飛行許可証を
発行するまで面倒を見ましょうというのがピークワンの方針です。
レッスンは午前10時ごろから順番で行われ、最初からある程度
操縦を任されます。少なくともビギナーのうちは
1回の飛行時間は約15分。それを3回すると1日の
レッスンは終了。だいたいそれでレッスン生はいっぱいいっぱいに
なります。経験的にそれ以上やってもレッスン生の集中力が
なくなるので効果が少ないということがわかっています。

単独飛行ができるまでの飛行時間ですが、運動神経、才能あまり
関係なく約20時間です。
1日の飛行時間が約45分ですから、20時間の飛行時間を得るまでに
1年かかると考えてもらってよろしいかと思います。
ただレッスンは大空を飛ぶことですから、文句なしに楽しいものです。
1年間充分楽しめること請け合いです。

2011年10月19日水曜日

ウルトラライトプレーンとは何か

まず、ウルトラライトプレーンとはなにかに
ついて説明しましょう。



ウルトラライトプレーン(超軽量動力機)とは法規上使われる用語。
スカイスポーツの発達に伴い
いろいろな種類の空飛びものができてきてしまったので
これらをまとめて規制してしまおうとして作られたカテゴリーで
トライク(体重移動型)、舵面操縦型、
ヘリコプター型、パラグライダー型といろいろあるのです。

ただし空飛びものとしてはかなりつらい制限がかけられており
発進地の半径3キロを越えて飛行できない、必ず発進地に無着陸で帰る
などの規則があります。

ピークワンで習えるのはトライク型と言ってハンググライダーの翼に
エンジンとプロペラのついた胴体をつけたものです。

空を飛ぶものですから危険性ゼロというわけには
いきませんが、いくつかの理由でかなり安全な乗り物と言ってよいのです。

まずハンググライダーの翼というものが、偉大な発明でとてもすばらしい
飛行安定性を持っていること。

トライクは動力機なので安全な平地から飛びたつことが可能で
(ハンググライダーなどは山の斜面を利用して飛び立つ必要があります)
かつ風のないときを選んで飛ぶことも可能。

トライクについてはおいおいもっと詳しく説明していきます。